予兆――ある日のラジオ地震速報

社会
ある日の渋谷

その時ラジオは……

強い揺れ

2005年7月23日(土)午後4時半過ぎのことだ。強い揺れがあった。ラジオをつけた。どの局も地震があったことを告げていた。

JRも地下鉄も止まっているという告知が続き、「弱の地域は……」(「震度5弱の地域は……」のことであろう)という男性の声を聞いた(文化放送もしくはニッポン放送だ)。やがて、NHKラジオで「地下鉄は再開しました」(地下鉄は運行を再開しました」のことであろう)と繰り返す女性アナウンサーの声を聞いた。

聞き違いではなかった

これを取るに足らない舌足らずと片付けることもできよう。が、
どう考えても予兆である。この程度の地震で重要な震度情報の伝達が大幅に遅れたこと(注1)、冷静さを失わせるほどの非常事態は生じていないであろうに、何に慌てたのか焦ったのか、大切な情報を舌足らずの言葉で伝えようとするアナウンサーあるいはラジオ出演者。

(注1)
震度伝達やっぱり遅い…3都県回線少なく処理能力不足 (yomiuri.co.jp, 20050728i115)

やがて来るべきその日

やがて来るべきその日、重要な情報がどこかに消えて伝えられるべきところに伝えられず、テレビやラジオ放送での些細な言い間違いやわずかな舌足らずが誤解を生み、誤解は誤報となり、ちっぽけな誤報は重大な誤報へと変貌して人心を惑乱し、ついに忌わしいデマまで飛び交う。

心の備えも不可欠である。

記 〇五年七月

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